只今、夏の企画展「大発見!ワクドキ深海アドベンチャー ~熊野灘から見る深世界~」が開催中です(本企画展は、船の科学館「海の学びミュージアムサポート」の支援を受けて実施しています)。
本企画展はこれまでに鳥羽水族館が関わった深海調査を中心に深海の不思議を紹介していますが、会場は潜水艦を模した内装で、一番奥は操縦席(コックピット)風。
操縦席の脇にあるモニターには今年の1月に水中ドローンで撮影した尾鷲の深海底の様子が映し出されて、まさに水中を潜行しているかのような臨場感。
この映像はとても興味深く、私もお客様の少ない時間を狙って見ていることが多いのですが、見るたびに色々な発見があります。
この水深だとコシオリエビの仲間をよく見かけます。
オオコシオリエビは砂泥の平原にポツンと単独でいるのに対し、別種のアカツノチュウコシオリエビはホッスガイ(カイメン)の根元にいることが多いようです。
画像を見ていると、いくつかのホッスガイの根元で佇む?アカツノチュウコシオリエビの姿が確認できます。
ホッスガイはカイメンスナギンチャクと強い共生関係にあることが知られていますが、もしかしたらアカツノチュウコシオリエビとも「ゆるい共生関係」にあるのかもしれませんね。
お互いどんなメリットがあるのか想像するのも楽しいですね。
水中ドローンは、深海生物の暮らしを垣間見ることができる興味深い調査方法です。
【飼育研究部 森滝丈也】






