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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

トリノアシとコケムシ

今日は楽しみにしていた深海生物が入館しました。

ウミユリの一種(棘皮動物)のトリノアシです。

形が「鳥の脚」に似ているから名付けられた、まぁ、そのまんまの和名ですね。

ウミユリの仲間でも比較的浅い場所で採集される種類なので(と言っても水深88~220mですが)水族館で目にする機会も少なくありません。

私は今回初めて間近で見るので、搬入前日からワクワクでした。

 

ところが、じっくり観察していてトリノアシ本体よりもワクワクするものを見つけてしまいましたよ!

巻枝にコケムシが付着しているじゃないですか!

 

巻枝はコケムシですっかり覆い尽くされています。

拡大するとこんな感じ

 

最近の日記でも書き込みましたが、コケムシ(外肛動物)とは1mm以下の小さな個虫が集まって群体をつくる水棲無脊椎動物です。

探せばあちらこちらに多種多様いろいろな姿のコケムシが目につきます。

 

でも、深海に棲むコケムシはまだまだ研究が進んでいないようで、水族館に搬入される深海生物に付着しているコケムシを見つけると、それだけで興奮してしまいます(笑)

拡大するとなかなか美しい姿をしているので観察するとなかなか楽しいですよ。

あ、肝心のトリノアシはへんな生きもの研究所で展示しています。

 

また、今日は夜間の作業があったので、作業の合間に別の深海性コケムシを探してみました。

すると…

見つけました!先日入館したハリツノガニの歩脚の上です。

白い石灰質の塊がそうです。

拡大すると、こんな感じ。

画像では少し見えにくいですが、個虫がちゃんと触手冠を開いています。

なかなかカワイイ。

そして、まだまだ探す。

お!またまた別の深海性コケムシを見つけた!

(ホント言えば、去年の夏に既に気付いていましたが)

 

ニューカレドニアオオグソクムシ(仮称)の歩脚に付着していたコケムシ。

キレイに触手冠を広げています。いい感じに撮れました。

今回紹介したコケムシはもちろん、どれも肉眼ではほとんど確認出来ないサイズです。

よく見かける割にはほとんど知られていないマイナーな動物群ですが、よく見ればその美しさに気付きます。

 

こんな日記を通じてコケムシファンが増えてくれれば嬉しいです。

 

 

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