予備水槽で飼育しているボウシュウボラが産卵していました。
ちょうど今の季節(12月から2月頃)がボウシュウボラの産卵期で、トックリホオズキと呼ばれる卵嚢に包まれた卵を多数産みます。
このボウシュウボラだけでなく、アカニシやテングニシなどいくつかの巻貝は種類ごとに形の違う卵嚢を産み、卵嚢はそれぞれの形にちなんだ名前で呼ばれます。例えば、ナギナタホオズキ(アカニシの卵嚢)、グンバイホオズキ(ナガニシの卵嚢)などなど。
遠い昔、縁日でこの卵嚢を加工した玩具が売られていたそうで、それは口に含んで音を出すものだったようです(私は見たことありませんが)
予備水槽の卵嚢をよく見ると、先端が開き始めていますね。そろそろボウシュウボラの赤ちゃん(ベリジャー幼生)が泳ぎ出す頃なのでしょう。
ちなみに、この予備水槽のボウシュウボラは殻が真っ白ですが、通常はこんな色です↓
ボウシュウボラ – 生きもの図鑑 鳥羽水族館 (aquarium.co.jp)
水槽暮らしが長くなると、どういう訳か、殻の表面(殻皮)がはげてしまうようです。
【飼育研究部 森滝丈也】