ヘコアユ。
頭を下に向けた独特な姿勢で泳ぐ魚。
海藻やガンガゼのすき間に潜りこんで、海藻やウニのトゲのフリをするスラッとした魚…として有名ですね。
そんな人目を引く姿のせいか、水族館では展示生物としてよく見かけます。当館でもレギュラーの展示生物の1つです。
そんなヘコアユですが、実は今、水槽にちょっと変わった姿の個体が1匹だけいます。私のお気に入りです(画像左から2番目のコ)
どこが違うかというと…見てお分かりのように、この子は少しだけ胴が寸詰まりなのです。他の子は皆、シュッとしているのに…。
魚では、背骨(椎骨)が通常よりも極端に少なくなった場合にショートボディーと呼ばれる姿になることが知られていますが、もしかしたらこのコもそういうタイプなのかもしれません。
まぁ、普通の個体と変わらず元気で餌もよく食べているので、生存に支障はないと思われます。私はこのコの愛すべきキャラクターだと思っています。
コーラルダイビングゾーンにいるので、ぜひ会いに来て下さい。
【飼育研究部 森滝丈也】