去年の7月に採集し、へんな生きもの研究所で展示していたテンプライソギンチャクがかなり小さくなってきたので、名古屋大学の臨海実験所の協力で新しい群体を採集してきました。
ご存知の方も多いかもしれませんが、テンプライソギンチャクはノリカイメンの一種と共生する珍しい生態を持つイソギンチャク。今から2年前の2018年の4月に新種記載されたばかりの新顔です。触手を縮ませるとエビの天ぷらに似ていることからこの和名になりました。
展示はおそらく鳥羽水族館だけ。これまでに飼育を通じて興味深い生態がいくつか明らかになったので、今後も飼育を継続してさらなる生態の解明に努めたいと考えています。
そんなテンプライソギンチャクの採集場所は臨海実験所近くの磯。
まずは、去年採集して水槽内ですっかり小さくなったテンプライソギンチャクを海に返します。お疲れさま~
そして採集開始。
転石の裏側で見つかるので、素潜りしながら岩の裏を探します。
ちなみにこのテンプライソギンチャクは大きさ5mmほどと、かなり小さく(間違ってもエビ天サイズではない)慣れないと見つけるにも一苦労ですが、今回もまとまった数が採集できたので、さっそく展示しました。
へんな生きもの研究所でご覧ください。
【飼育研究部 森滝丈也】