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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

アンモナイトとオウムガイ

飼育日記の新メンバー「ryu」さん、楽しみですね。

(あ、今朝、見たら何故かryuからりゅーに表記が変わっているやん、ま、いいか)

そんな彼の名前を見て、古生物(特にアンモナイト)好きの方は、とあるアンモナイトの名前を想起したのでは?(私は連想しました)

そう、ryuといえば…Ryuella ryu リュウエラ・リュウ(旧Madagascarites ryu)ですね。←強引(笑)

クネクネとした形の、いわゆる異常巻きアンモナイトの一種。

あ、ちなみに彼とアンモナイトは何の関係もありませんが、これが当館収蔵のリュウエラ・リュウ。↓

実は、私は化石(標本管理)も担当していますが、門外漢でわからないことばかりで未だ勉強中…

この日記を読んでいる方で詳しい方がいれば、是非いろいろ教えて頂きたいものです。

 

さて。

アンモナイトといえば、普通、イメージするのはこんな形。

アンモナイトは、ご存知のように、よく似た姿をしたオウムガイと共に頭足類(イカ・タコ)の仲間です。

 

アンモナイトもオウムガイも、口に鋭いクチバシ(顎板)を持っています(通称 カラストンビ)。

クチバシはイカやタコにもあって、こちらはオツマミ用に加工されていたりするので、目にしたことがある方は多いかもしれません。

 

例えば、オウムガイを正面から見ると、こんな感じ…

口からのぞくクチバシが、かなりの迫力。実際、噛まれるとかなり痛い。

 

先日、死んだオオベソオウムガイからクチバシを取り出す機会がありました。

オウムガイの仲間のものはイカ・タコに比べてかなりしっかりとした印象で、先端が石灰化しているのが特徴です。

一方、アンモナイトでは同じようなクチバシが化石として残っています。

これは当館収蔵のアンモナイト類のクチバシ(上顎)。↓

軟体部はほとんど化石になりませんが、このような硬い器官は化石に残ります。

ところで。

外観がよく似ているので、アンモナイトとオウムガイが近縁だと思っている方は多いかも知れませんが、実はアンモナイトは、オウムガイよりもイカやタコの方に近縁なのです。

いくつかの違いがあるのですが、決定的な違いはこれ。

卵の中で最初にできるオウムガイの殻です。

このように、オウムガイの仲間の殻(胚殻)は三角形ですが、アンモナイトやイカ(トグロコウイカなど)の仲間では出来始めの殻は球形で、大きく違っているのです。

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