沖合底引き網で深海生物採集をすると、たまにこんなプラごみのようなチューブが掛かってくることがあります。
長さは11-12cmほど。透明で適度に軟らかな質感です。
当初、正体不明だったのですが、8年ほど前にこれがツノイソメ(ゴカイの仲間)のすみか(棲管)だと知りました。
ただ、底引き網で採れるのは決まって中身無しばかり…
いつかこの透明チューブに暮らすツノイソメを見てみたい…と思っていたところ、先日、初めて2匹を採集できました!
さっそく、へんな生きもの研究所アパート水槽に収容しました。
ツノイソメ自身の体長は3cmほどですが透明チューブは10cm以上の長さがあります。たまに前に進んだり後ろに戻ったりすることもあり見飽きません(本当に透明なチューブなので丸見えです)
また、何とこの狭いチューブの中で体を曲げて方向転換することも可能です。
よく見ると、なかなか可愛い顔をしていることも魅力です。
【飼育研究部 森滝丈也】