先日、漁協の許可をいただいて展示用の海藻を採集してきました。
採集した多くはネジモク Sargassum sagamianum
本種は紀伊半島東岸に分布する褐藻ですが、大きくまとまった群落が見られるのは、鳥羽市とおとなりの志摩市だけとされています。水族館正面に見える菅島南岸が本種の分布北限だそうです。
文字通り、捻じれた姿が印象的なネジモクですが、展示生物としては少々、地味かもしれません。でも、鳥羽周辺でしか群落が見られないという点では貴重な、鳥羽らしい海藻と言えるのではないでしょうか。
ところで、ご存じの方もいるかもしれませんが、鳥羽市の鳥、木、花にはそれぞれ「カモメ」「ヤマトタチバナ」「ハマナデシコ」が制定されています。という訳でいつか市の海藻が選ばれるなら是非「ネジモク」を推したいですね(笑)
あと、個人的に、魚だったら「サワラ」、甲殻類なら「イセエビ」、棘皮は「アカウニ」、刺胞なら「テンプライソギンチャク」あたりを市の生物としてプッシュしたいですね。
【飼育研究部 森滝丈也】