前回、生物多様性を巨大なジェンガに例えました。
地球の長い歴史の中でこのジェンガが崩れたことが過去に5回あります。
その時代に生息していた生物種の大多数が絶滅した「大量絶滅」と呼ばれているものです。
一番有名なのは5回目の大量絶滅、彗星の衝突によって恐竜やアンモナイトが絶滅した約6千5百万年前のことでしょうか。
そして現代は第6の大量絶滅の真っただ中だと言われています。
その原因は私たち人間です。
食料や毛皮などに利用するための乱獲
生息地の開発
ペットにするための密猟や密輸
人が持ち込んだ侵略的外来種の脅威など
様々な要因で多数の生物が絶滅の危機に瀕しています。
絶滅していく生物種は未知の種も含めて1日になんと約100種ともいわれているのです。
今、私たちは自分たちの生活基盤でもある生物多様性というジェンガのブロックをどんどん引き抜いている状態です。
このままでは近い将来、生物多様性は大崩壊を起こし、私たちもその崩壊に巻き込まれることでしょう。
これを食い止めるために1992年5月22日に国連で生物多様性条約の本文が採択され、毎年5月22日が国際生物多様性の日と決められました。
【飼育研究部 まえだ】