今回は「ではなぜ生物多様性を守らなければいけないのか?」というお話。
普段はあまり意識していないかもしれませんが、私たちの生活は生物多様性の恩恵をそれはもう沢山受けています。
大きく4つに分けますと
①供給サービス
水族館にくると「おいしそう」という声が一定数聞こえてくるように、私たちの食卓には日々様々な生きものが食材として使われています。
他にも家や家具を作る木材や、抗生剤等の医薬品を製造することができるのも生物多様性の恩恵と言えます。
②基盤サービス
全く意識せずに呼吸している酸素や、作物を作る土壌なども生物多様性に支えられています。
③調整サービス
マングローブやサンゴ礁には高波や津波の被害を軽減する効果がありますし、山に根を張る木々は土砂災害を軽減してくれます。
知らず知らずのうちに私たちの暮らしの安全も守られているのです。
④文化的サービス
地域で育まれてきた伝統文化にもお供え物や道具類に生物の体の一部やモチーフが使用されています。
ゲームや漫画などに登場するキャラクターにも生きものをモデルにしたものがたくさん登場しますね。
このように私たちは生きものが複雑に関係しあった、例えるなら生物多様性という巨大なジェンガの上で生活をしているのです。
生物多様性の保全は生きものたちの為だけではなく、私たちの生活を守るためにも必要な事なのです。
④に続く…
【飼育研究部 まえだ】