飼育生物種類数日本一(1200種)の鳥羽水族館にニューフェイスが仲間入りしました。
今回紹介するのはスイジガイ。
本種は紀伊半島以南の暖かい海に生息する巻き貝の一種で、和名は6本のトゲ(突起)が伸びる貝殻が漢字の「水」に見えることに由来します(水字貝)。
ところで、スイジガイを正面から見ると、貝殻の辺縁あたりが2ヶ所だけトンネルのようになっているのがおわかりでしょうか?(矢印)。
これが何かと言えば、この隙間から目(眼柄)を伸ばしてくるんですね。
スイジガイは広い砂地で暮らしているので、重厚な貝殻で防御しつつ目を伸ばして上方をしっかり監視しているようです。
これが意外とよく見えているようで、ちょっとした動きや影を察知するとすぐに引っ込めてしまいます。
が、なかなか面白いかたちをしているので、水槽のガラス面近くでスイジガイを見かけたら、そっと見つめ合うのもおすすめです。
コーラルリーフダイビングゾーン入ってすぐの開放水槽にいますよ。
【飼育研究部 森滝丈也】