皆さんこんにちは、ともちゃんです。
セイウチたちとトレーニングをする際に、僕たちの気持ちを伝えたりする手段には「声」を使用しています。
中でもポウちゃんは現在30種類ほどの僕たちの言葉を区別しています。(音声弁別と言います)
その中でも似ている言葉があります。
例えば「おなか~」「おやじ~」「オホホ~」など。
僕たちが聞いていて似ているような発音でも、彼らはしっかりと区別できています。
では、彼らはどのポイントで区別をしているのでしょうか?
上の3つのボイスサインは最初の文字が「お」ですから、早とちりしてここで反応してしまうと間違う可能性がありますよね。
じゃあ2文字目の発音を聞いてから行動に移しているのでしょうか??
試しに上の3つの言葉をすべて母音に変換して彼らに伝えてみました。
「おなか~」→「おああ~」、「おやじ~」→「おあい~」という風に。
ポウちゃんに「おなか~」と言うと、
自慢のお腹をペチペチしてくれますが、
「おああ~」と子音をぼかして言ってみると…なぜか餌のアピールだけしっかりしてくれます🤣#鳥羽水族館 #セイウチ #ポウちゃん#聞き分け能力#餌のアピール pic.twitter.com/8393h8RC3H
— 鳥羽水族館(TOBA AQUARIUM) (@TOBA_AQUARIUM) October 10, 2021
結果は…
「おああ~」→一瞬右前肢でお腹をペチペチしそうになるが、なんか違う?という表情をして行動を止める。
「おあい~」→こちらは無反応。
なかなか素晴らしい結果です!
彼らが「どのように聞いて」、「どこで区別しているか」は検証すると面白そうです(^^)
もっと詳しく検証しないと分からないですが、セイウチの知られざる能力に驚かされる日々です。
【飼育研究部 ともちゃん】