オオベソオウムガイM63は孵化直後から殻が20㎜成長しました。
さて、先日、お母さんを通じてオウムガイ好きの小学1年生の女の子から質問を頂きました(先日、オウムガイの絵を送ってくれた女の子です)
自分でかくれんぼをする海の生きものを探して特徴や隠れ方を調べてみようという国語の宿題を受けて、その女の子はオウムガイの色も保護色ではないか?と考えたそうです。
その女の子の考えは
・オウムガイの殻が赤やオレンジなのは、深海では保護色で、白い部分があるのは、仲間に見つけてもらうためである。
・エビやカニを食べるから、赤くなる。
なかなか鋭い指摘で驚きました。
実は、オウムガイに関して深く研究されていないので定説ではありませんが、私もオウムガイの色と模様は保護色の意味があると考えています(深海は赤い色が黒く見え、縞模様は殻の輪郭を曖昧にするはずです)
また、オウムガイの成体は殻口から腹側にかけて白くなっていますが、これは暗い環境で、視力の弱いオウムガイが交接相手を見つけるのに役立つのではないかと推測しています。
もちろん、実験や野生での観察をしなければ確証は得られませんが、個人的にはそんな気がしています。
ただし、赤くなるのは、餌の種類だけが理由ではないと思います。
いずれも、確証のある答えではありませんが、いろいろ想像すると楽しいですね。
【飼育研究部 森滝丈也】