日本の川ゾーンにはたくさんの植物が暮らしていますが、そのなかにはちょっと変わった「シダらしくないシダ」もあります。
今日はそんなシダ達をご紹介します。
ノキシノブは「一葉シダ」とも呼ばれ、明るい生け垣などに多く自生します。
ノキシノブと生け垣仲間とも言えるシダがマメヅタです。ブロック塀などにもよく生えています。石灰岩に多いことから、アルカリ寄りの土壌が好みと思われますが、水族館では流木(酸性)に活着しています。
雑草として、よく見られるカニクサは、シダ植物としては非常に珍しく蔓性を持っています。なお、2mにもなる一本の蔓は、地下茎から直接生えた一枚の葉が変形したものです。
ヒカゲノカズラは、そのもじゃもじゃの外見が印象的なシダ植物で、流派によっては華道にも使われる、由緒正しい植物です。半日陰の湿った場所を好みます。
トウゲシバは、とてもシダには見えませんが立派なシダの仲間です。さらに湿った暗い場所が好みで、コケ植物の産地で多く見られます。
さらにさらに暗くて湿った場所が好きなのが、ウチワゴケです。「コケ」と名前がついていますが、維管束のあるちゃんとしたシダ植物で、かなり原始的…見かけも非常に特徴的です。
「本当にシダ?」という感じですが、そのグリーンに透き通った葉をよく見ると、コケ植物にはない葉脈(維管束)があります。
実際のウチワゴケの姿は、ご来館時に日本の川ゾーンでご覧下さい。
かみおか