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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

シーグラス水槽のタナイス(アプセウデス類)

鳥羽水族館は飼育生物種類数日本一をうたっているので、メジャーなものからマイナーものまで色々と飼育しています。

私が担当するものはマイナー生物がほとんどで、この日記で紹介しないと誰にも気付いてもらえない(職員ですら!)生物もいくつか。

 

今回紹介する、シーグラス水槽のタナイスの仲間(おそらくアプセウデス類)もそう。

タナイスとはフクロエビ上目タナイス目に含まれる動物で、オオグソクムシ(等脚目)やヨコエビ(端脚目)の仲間とは上目のレベルで近縁です(タナイスの仲間は大きく分けてタナイス類とアプセウデス類に大きく分けられます)

7年前にその存在を確認して以来、この水槽では安定していつでも見る事ができるのですが、全長数mmしかなく、おまけに砂の中に潜っているので誰も気付かれません。

よく見ると、とても可愛い姿をしているんですけどね。

 

シーグラス水槽の底砂に巣穴を作って棲息しています(矢印)

水質浄化にも役立っているのかも。

 

この仲間は第1胸脚が鋏になっていて、グループによってその形態が異なるのですが、このシーグラス水槽にいるアプセウデスのハサミ脚は細長く、これを使ってシーグラスの組織をちまちまつまんで口に運んでいます。

その姿が可愛い!動画撮影しましたが思わず見入ってしまいました。

水槽のガラスに貼り付くように撮影していましたが、集中して撮影していたので背後のジュゴンを見ているお客様からは不審な職員に見えたかもしれません…(笑)

皆さんも興味があれば、こんなアプセウデスを探してみて下さい。

【飼育研究部 森滝丈也】

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