先日の沖合底引き網で水深300mから採集したニチリンヒトデにミズムシ(等脚類)を見つけました。
これで4年連続4回目。やはりニチリンヒトデには このミズムシが共生(?)するようです。
これまでに確認したのは2014年の春、2015年と2016年の1月、そして先日の2017年2月。他の時期では確認できていないので、もしかしたらミズムシが群れるのには季節変化があるかもしれません。
ちなみに、ヒトデに小型甲殻類が共生する似た例として、水深100mに生息するヒメヒトデの仲間の体表に群れる端脚類(ドロノミ類)の報告論文があります。このミズムシもニチリンヒトデを選択して取りついているとしたら興味深いです。
今回は個体数はあまり多くなく、3匹ほどでしたが、その中の最大個体は抱卵中でした。
無事に孵化して水槽中で幼体の姿が見ることができれば良いのですが…期待。
現在、へんな生きもの研究所で飼育しているので、ミズムシの姿を探してみてください(水槽中の一番大きなニチリンヒトデに付着しています)
【飼育研究部 森滝丈也】