へんな生きもの研究所では水族館近くの菅島沖で採集したセノテヅルモヅルを展示しています。
大きなモヅルと小さなモヅルの2個体を展示していると思われがちですが…
実は大きな成体のセノテヅルモヅルには小型のセノテヅルモヅルが3個体(№1~3)取り付いています。
本当の親ではなくても成体であれば(♂♀関係なく)取り付き、口に腕を差し込んで餌を横取りしているように見えることから、私はこの行動を「すねかじり行動」と呼んでいます。
成体に取り付く小型個体の最古参は、この飼育日記でもおなじみの「モヅ子ちゃん(個体番号№1)」
モヅ子ちゃんは取り付く相手(成体)が死ねば別の個体に乗り換え、この「すねかじり行動」を実に4年近く継続中(2012年秋~)
ご覧のように、すねかじりする個体もしない個体も大きさはほぼ同じ(同じ海域で採集)
それでいて行動は全く違います。これはどういうことなのか?
興味深い…
腹側から見るとこんな感じ。
モヅ子ちゃんの腹面の方がいくらか扁平ですが、これは長年の付着による変形かもしれません。
行動の違いについてはいくつか仮説を立てているのですが、未だ立証には至りません…
さてさて、この行動の違いは一体?
気になります。
【飼育研究部 森滝丈也】