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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

10 匹目のユミヘリゴカクヒトデのシダムシ

水族館飼育係の枠を超えて現在、研究者の方々と一緒に取り組んでいるのがシダムシの新種記載。

プロジェクトチーム名は「チームシダムシ」(笑)

 

ここでもしつこいぐらい書き込んでいますが、シダムシはヒトデに寄生する甲殻類(フジツボに比較的近縁)。

日本から正式に報告されているのは3種類ですが、その他に未記載種が4種類ほど知られています。まだまだ知られていない種が見つかりそうです。

 

去年の秋に三重県の熊野灘の深海(漸深帯) で採集したゴカクヒトデの仲間(ユミヘリゴカクヒトデ)から未記載種だと思われるシダムシを見つけ、これまでに9匹をサンプリング。

全てこの飼育日記に画像をアップしているので、興味のある方は(いるのか?)「ユミヘリゴカクヒトデ シダムシ」で検索してみて下さい。

 

そして昨日も死んだヒトデを解剖…

あぁ残念、シダムシはいない…と思いきや、あれ?いつものと違う印象のシダムシがいる!

透明のプリプリさん、だ。

取り出してみても、どうもこれまでに見つけているシダムシとは違うような…

産卵後なのか…?

これまでに見つけているのは成長の違いはあれど皆こういったタイプ↓

これまでに国内で確認されているシダムシは宿主のヒトデに対する特異性が高く、ヒトデごとに寄生するシダムシの種類が決まっていますが、ユミヘリゴカクヒトデには複数種のシダムシが寄生するのでしょうか?

それとも今回のコは個体変異なのでしょうか?

これはもう少しサンプリングを続ける必要がありますね。

【飼育研究部 森滝丈也】

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