みんな大好きダイオウグソクムシ。
年明けからダイオウグソクムシNo.5に脱皮の前兆が…(この時点ではまだ確信はありませんでしたが)
今週は水・木曜日が休みだったので№5(5号)の状態が少し気になっていました。
金曜日の朝、出勤するとすぐにへんな生きもの研究所へ向かいました。
すると…うげ!驚きました!
ダイオウグソクムシ№5が既に脱皮開始し ているじゃないですか!…詳細はHPのとおり。
写真撮影して、関係各所へ連絡するなど、かなり興奮しつつバタバタと…
脚1本だけ引っかかって残ってしまいましたが、発見から6時間半後に脱皮は無事終了。
とりあえず脱皮した後ろ半分の殻を標本にしようと、塩抜きのために水道水を入れたバケツの中にドボン。
明け方、布団の中でハッと目が覚めました!
しまった!ダイオウグソクムシ5号の脚にはロクソソメラが付着しているんだった!
そう、ロクソソメラとは内肛動物の一種で、私の好きな生物のひとつ(Loxosomella sp.)
飼育日記でも何度か紹介していますが、このロクソソメラはダイオウグソクムシ№5の殻の上だけで見つかっています(もしかしたら名前が付けられていない種類かもしれません)
布団の中で自分の失態に泣きましたね。
殻に付着した状態でロクソソソメラを観察できる絶好のチャンスだったのに、なぜ水道水の中に突っ込んでしまったのか…
そのあと、冷静になって思い返してみました…
確か、5号の左第4胸脚だけでなく、右第3胸脚にもロクソソメラはいたはず…
右第3胸脚なら、まだ脱皮していない前半部の付属肢です。
おぉ!とりあえずセーフ!全滅は免れた。
そして、今日。
出勤してみると…昨日、脱ぎ残していた脚1本がきれいに脱皮していました。
あ…この脚って左第4胸脚…ロクソソメラの付着している脚やん!
ありがとう5号!残してくれていたのかぁ(笑)
…というわけで、ダイオウグソクムシの脚に付着した状態のロクソソメラを顕微鏡で初めて観察することができたのです。
【飼育研究部 森滝丈也】