ヒトデ好きのみなさん、こんにちは(笑)
昨日は宿直でしたが、ふと見ると、へんな生きもの研究所のウデナガゴカクヒトデたちがきれいに「惑星直列」(笑)
さて。
へんな生きもの研究所では熊野名で採集したダイオウゴカクヒトデMariaster giganteusを飼育しています。
(鳥羽で飼育を試みるのはこれで2個体目。1個体目は水槽に搬入後すぐに死亡しています)
ちなみにダイオウゴカクヒトデは日本で一番大きなヒトデとして知られていて、これまでに体の中心から腕の先端までの長さが40㎝の個体も報告されています。
そんなダイオウゴカクヒトデは水族館で展示される機会は少なく、行動観察の報告もほとんどありません。
最近、水槽内で興味深い(と思われる)行動が見られたので、備忘録がてら書き込んでおきます。
それは摂餌らしき行動。
ちなみに、ヒトデの仲間が餌を食べる方法は種類によって大きく3パターンに分けられます(①丸呑み ②胃袋を反転して体外に出して消化 ③その両方)
胃袋を反転して摂餌する場合、多くのヒトデでは反口側(背側)が山のように膨らんでいる印象があるのですが…
このダイオウゴカクヒトデはその逆で、体の中央が窪んでいます。
で、よくよく見ると、反対側の口は突き出して砂に差し込んでいるようなのです。
おそらく摂餌行動だと思われます。ただ、摂餌時にこういう体勢になるヒトデは知らないなぁ…
このヒトデは胃袋をあまり大きく広げられないために砂の中に口を差し込んでいるんじゃないか?と想像してみたり。
人目に付きにくい深海のヒトデなので水槽内での行動観察が生態解明のヒントになるかも知れません。
【飼育研究部 森滝丈也】