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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

深海の沈木生態系

昨日は熊野灘の深海(漸深海帯)底引き網生物採集に出かけてきました。

紀伊長島の甚昇丸さんに乗船させていただき、不要な生物をわけていただく生物採集です。

例えば、水深300-400mの海底に沈んだ木にはそこを棲みかとする生物がたくさん見つかります。

沈木生態系ですね。

 

“鏡餅ウニ”ことPrionechinus forbesianus 殻径の小さな個体ばかりでしたが、16匹ほど採集できました。

ウロコムシの仲間

体長2㎝ほどですが、拡大すると鱗表面の顆粒がかっこいい。

ヒラムシの仲間 体長1㎝ほど

ヒモムシの仲間 これは沈木からではなく、船の甲板に落ちていたものを拾ってきたもの。

魚の内臓?と思いつつもすぐにヒモムシだと気が付きゲットする、この眼力が生物採集には必要…て自画自賛(笑)

以上はへんな生きもの研究所のアパート水槽に収容しました。

採集した沈木は予備水槽に入れておいたので、また、面白い生きものが見つかるかもしれません。その時はまた報告します。

 

さらに標本用に採集した甲殻類が2種類。
①水深200-300m 沈木表面で見つけたスナホリムシ科(?)の一種。

体長7mm、頭部と腹部の突起がカワイイ…ってこの画像はボケてますが。

②水深400-350mの沈木(マツ?)に穿孔していた(?)ヨコエビ類。

船の上で木の皮をむしって採集しました。

体長18-20mm 目が無いように見える。

沈木を取り巻く生態系の一員、どれも興味深いのですが少しキャパオーバーです。

少なくとも種名ぐらいは明らかにしたいのですが…なかなか時間が足りません。

いつの日か時間を見つけて取りかかれるよう、飼育日記に画像アップだけしておきます。

【飼育研究部 森滝丈也】

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