クモガタウミウシの寄生虫「バナナムシ(仮称)」は研究者にご協力頂き、少しずつですがその正体が明らかになってきました。
水族館で起こった/見つかった事象を研究者と一緒に明らかにして、その結果を水族館の展示として還元する…こういった活動も水族館の重要な役目です。楽しく関わらせて貰っています。
その輪の中心は「へんな生きもの研究所」と、この「飼育日記」
この輪がまた少し広がりました。
先日、お客さま(ダイバーさん)から質問メールをいただきました。
西伊豆でウミウシの背面から出てきた寄生虫のようなものを撮影、正体を調べている中で飼育日記のバナナムシに辿り着きました、とこと。
メールに添えられた画像を見てびっくり!
背面の大きな裂け目から赤紫色のイモムシみたいなモノが出てきているのですが、かわいらしい目(眼点)があるじゃないですか!キュートです。
その画像をここに掲載することはできないので、イラストで紹介します。
こんな感じでした。
…って、画力の無さを露呈してるし(笑)
何とか分かるでしょうか…ウミウシの背面から海坊主みたいなものが(赤い部分)顔をのぞかせています。
バナナムシ(フェカンピア科)は目も口も持たないので、コイツはまた別の寄生虫だと思われますが、実に興味深いですね。
こんな生物もいるんだ(またしても正体不明…)
こんな風にバナナムシをきっかけにして、ウミウシの寄生虫探索により多くの方が関わってきたら面白いですね。
まだまだ分からないことばかりの世界なので、たくさんの情報が集まれば面白い結果につながりそうな気がします。
もちろんバナナムシだけではなく、水族館と研究者と一般の方が情報共有できれば、何か面白いことが生まれそうです。
【飼育研究部 森滝丈也】