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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

そのエボシガイはきっと・・

いやー、クダヒゲガニの形、おもしろいですねー。特に第3胸脚。なんですかあのループ状の形!

惚れ惚れしますね。

だんご3兄弟を書き込んでから営業部のHさんより「なつかしいですね」と言われ、誰でも知っていると思っていただんご3兄弟ってもしかしてもう古くて知らない人もいるのか・・、と心配になったタイシャクです。こんばんは。

 

さて、砂に潜るクダヒゲガニの写真を見ていたら、その前にもりたきさんが書いていたトラフカラッパに付着していたエボシガイが気になりました。

 

やどぬしであるトラフカラッパも海底の砂地に住み、砂に潜ることが得意なカニです。ずんぐりむっくりした体形に似合わず、サッ、サッ、サッと3拍子くらいで上手に大きなハサミ脚を使ってあっという間に姿を砂の中に隠します。そうなると砂の上から確認できるのは目と触覚と呼吸のために海水を吹きだす穴だけ。体は全部砂の中です。

そんなトラフカラッパの、あんなところ(お尻のほう)にくっついているエボシガイは、トラフカラッパが砂に潜れば当然ながら砂の中へ潜らされるわけで、その後のエボシガイの運命やいかに、です。トラフカラッパは1日のうちどれだけの時間砂に潜っているかはわかりませんが、あの不釣合いなほど華奢な脚から想像するに、砂上を歩き回るより、砂中でじっとしていることの方が得意であろうことは間違いないでしょう。実際、水槽に入れれば大抵すぐに潜ろうとしますから。

もりたきさんも書かれていたと思いますが、通常エボシガイは海中を流れてくる懸濁物などを体外に出している羽状毛で漉しとる摂餌方法をとることが多く(例外はもりたきさん発見の深海性ヤドカリの殻に付着していたエボシガイの摂餌方法。砂上を探って策餌していましたね)。ということは、トラフカラッパにつくエボシガイはきっと、砂の中での生活に適応した独特の何かを持っているのでは、と考えたわけです。そういう目でもりたきさんが撮影した写真をよく見れば、毛のようなものは見えないようですし・・。

 

ということでもりたきさん、

また新しい観察結果、楽しみにしています!

 

 

 

 

それにしてもクダヒゲガニの第3胸脚のループ状の先端、なんであんな形をしてるんでしょうねぇ・・。

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