夕方、プラザショップとレストランベイサイドのあたりを通りかかると、大きな望遠レンズ付きカメラを持ったお客様が二人、海に向かって熱心にシャッターを切っていました。
どうやら、ここから野生のスナメリが見えることが、ちらほらお客様にも知られてきたようです(全く違うものを撮っていたのかも知れないですけど)。
そして、ふと、レストランをのぞくと…中村さんもカメラを手に熱心に海を見ていました。
さて。
ダイオウグソクムシ・フィーバーはまだまだ続いています。
いくつものメディアに取り上げていただいて有難いのですが、やはり、なんとか食べさせなければいけないので、四六時中ダイオウグソクムシのことばかり考えています。
今日もアフリカマナティーの給餌をしながら、ぼんやりと考え込んでいたら、マナティー水槽の水面にダイオウグソクムシの姿(幻影)を見てしまいました。
すぐに天井近くの壁が水面に写りこんだ影だと気がついたのですが、驚きました。
とりあえず幻影をケータイで写真に収めて、就業後に、ほらほらダイオウグソクムシに見えるやろ~と同僚に見せたのですが、目にした二人共が「見えない」「無理して見れば何とか…」とつれない返事。
挙句の果てには「考えすぎで病んできたんと違う?」と同情される始末。
確かに軽~く病んできたかもしれない(笑)←冗談。
で、これが水面に浮かぶダイオウグソクムシの幻影(矢印)です。
あ、やっぱり見えませんね。ははは。
と、まぁ、病むほどに色々と考えています。
前々回の日記にも書いたのですが、これまでダイオウグソクムシの飼育水温は7.0℃に設定していました。
これは捕獲されたのが水深800m付近であることから設定したものですが、実際は80%以上の個体が水深365-730mで捕獲されたという情報もあったので、昨年末に水温を10℃に変更してみました。
水温を高くすることで活動性が高まることを期待したのです。
ところが予想に反して、それまでより急に動きが少なくなったように感じました。
決して弱ったという感じではないのですが、休眠状態に入ったかのような印象で、あまり動き回らなくなったのです。
実際、水温を上げて臨んだ1月の給餌では、それまでは餌の匂いに反応して動き回っていたのに、どうも反応が鈍いような…
いや、餌を与える直前には立ち上がっていて、顎も活発に動かしてはいたのですけどね、いつものように激しく動き回ることが少なかったような…
微妙な変化なのですが、どうやら水温を上げると、動きが少し緩慢になるようです。
そこで、また時間をかけて少しづつ水温を下げてみることにしました。今日現在で6℃まで下がりました。
すると…
特に絶食中の№1は急に動きが活発になり、水槽の中を触角を動かしながら、のそのそと動き回り始めたじゃありませんか!
昨日までは水温7℃で、№1の動きに特に大きな変化はなかっただけに、水温が1℃下がったとたん、こんなに動き回るようになるとは正直、驚きました。
う~ん良い顔だ。
夕方、つっきーくんも動き回っている№1に気がついたようで、写真を撮りに来ていました。
動きが良くなったのは低水温が原因なのか、温度変化が刺激になっているのかはっきりしませんが、様子を見ながら、最終的に5℃あたりまで下げてみようかと考えています。
この動きの良さを見る限り、次の給餌ではガッツリ食べてくれるんじゃないかと…いや、「食べる食べる詐欺」になるといけないので明言はしませんけど。
期待しています。