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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

この生きものは何ですか?

この生きものは何ですか?時々お客様から問い合わせを受けます。

薄々お気付きでしょうが、私みたいにへんな生きものばかり飼育日記で紹介していると、自ずからへんな生きものの問い合わせが集中するのです(笑)

 

私も好きですから、一生懸命推理します。

まぁ、大まかに属するグループぐらいは、だいたいすぐにわかります。でも中には難問もあるわけです。

先日、問い合わせのあった「謎の生き物」もそうでした。無脊椎動物ではあることは察しがついたものの、正体は全く判らずじまい。全く知らない謎の生き物…。

結局(恥ずかしながら)色々なつながりを駆使して詳しい人に答えを教えてもらったんですが、その正体は「コノハウミウシ」。

興味がある方は是非検索してみてください。驚きますよ!まさかこれがウミウシ?…うそ~!?って(笑)

いやいや、まだまだ勉強が足りませんねぇ。

 

そして、つい先日もまた新たな難問が。

今回は問い合わせではなく、自分が覗いた顕微鏡の中。こいつです↓

全長約140μm(0.14mm)。

こいつはハリガネムシの幼生でもいないかと飼育水を顕鏡していて見つけました。

でも、たぶん元々飼育水にいたものではなく、何かの理由でスライドガラス表面に付着していたものでしょう(乾燥して死んでいたようでしたので)。

 

でも、これって何…?正体がわからない…

歩行肢が4対で、頭胸部に鋏角(きょうかく)があるのでクモの仲間(蛛形綱)だと思うんですけどねぇ。

でも、よくよく見ると腹部に体節があるようだし、鋏角はハサミ状…(クモ、ダニは腹部の体節はなく、鋏肢は牙状)

矢印が指しているのがハサミ状の鋏角。

 

こいつの正体、何だろ?

結局、色々考えていちばん特徴が合致すると思われるのが、蛛形鋼の中の「カニムシ」という一群なのですが…

でも、カニムシなら大きなハサミがついた触肢を持ち、まるで尾のないサソリみたいな姿のはず。

 

でも、こいつにはハサミが付いた触肢なんて無い(みたいだ)なぁ。

 

そんなこんなでここ数日、色々考えを巡らしています。

飼育日記をお読みの方で、クモの仲間(蛛形綱)に詳しい方がおられましたら、ぜひご意見をお聞かせください。

ツイッターでお読みの方は、ぜひリツイートして拡散していただければ…(笑)

 

ま、ホントに珍しい生きものってのは、そうそう巡り合うものじゃなく、これも多分それほどの珍種でもないでしょうが…(笑)

でも、偶然こんな小さな生きものに遭遇して、推理できることにワクワクしています!

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