そろそろ深海生物のシーズン突入!
11月3日まで開催中の企画展「大発見!ワクドキ深海アドベンチャー ~熊野灘から見る深世界~」もニューカマーをスカウトしに行かなければ…
さて。4月に紀伊長島沖水深200-300mで沖合底引き網で採集した、こちらのウニ。
種類を特定しないまま、企画展の水槽へ。
搬入した水槽は少し照明が暗めでしたし、ウニも目立たない隅にいることが多かったこともあって、しばらくほったらかしのような状態でした…
それが、昨日、ふと水槽をのぞいて、本気でのけぞりました。背面に伸びた管足の先端が傘状になっているような(エノキ茸のよう)…。そうだとしたら、それは珍しいウニ、カサアシガゼの特徴。
企画展の水槽ではわかりにくかったので、確認のためへんな生きもの研究所に移動してきちんと観察すると、やはりカサアシガゼの仲間だと確信。これはすごい!
この仲間は所属がはっきりせず、最近ではこのウニだけでカサアシガゼ目という単一目が設立されているようです。
カサアシガゼは鳥羽では9年前に入館したのが唯一の例で、それが日本初記録として報告されました。
9年前のカサアシガゼはこちら。
カサアシガゼの仲間は2種いるようですが、今回の個体は9年前の個体とは違う(別種)にも見えるので、追って調べる予定です。
【飼育研究部 森滝丈也】






