先日入館したハナウミシダをよく見ると…
盤の裏側に小さなエビが隠れていました。
コマチテッポウエビですね。
これはウミシダと共生するエビの一種で、特にハナウミシダではよく見かけます。特に珍しい種類というわけではありませんが、コロンとしたフォルムがなかなか可愛いじゃないですか。大きさは1㎝ほど。
今回の個体はメス。本種は体が少し透けた感じなので、抱えた卵がよく見えます。
コマチテッポウエビは宿主のウミシダの体色に合わせてカラーバリエーションが豊富で、例えば以前採集した濃い紫色のウミシダに共生していた2匹はこんな赤色をしていました。
間借りしていたウミシダは残念ながら死亡してしまいましたが、この2匹は今は同じ水槽のいるマボヤにくっついて生活しています(自然界でもこんなことがあるのでしょうか…?)
こんなコマチテッポウエビ以外にもウミシダと共生する甲殻類(エビ・カニ)はいくつか知られていて、よく見かけます。
またの機会にそのコたちも紹介したいと思います。
【飼育研究部 森滝丈也】