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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

久しぶりのドラミング行動

久しぶりのドラミング行動

先日の早朝、へんな生きもの研究所で飼育しているカガミモチウニの水槽で「ドラミング行動」をするオスを久しぶりに見かけました。前回の観察から実に3年ぶり。カガミモチウニは、メスの上にオスが乗るという興味深い習性をもつ深海性のウニです。水深約300mの海底で沈んだ木材を食べています。メスの上にオスが乗る行動は、繁殖と深く関係している可能性が高いと考えています。

そして、ドラミング行動とは、メスの上に乗ったオスが棘を束ねて管足を優しく上下させる行動で、私が便宜的に名付けたものです。

この行動は他のウニ類ではこれまでに知られていません。今回は残念ながら良い写真を撮影することができませんでしたが、2020年5月に観察した際には、オスが管足を激しく上下させた後、通常の姿勢(画像右)に戻る様子も確認できました。さらに2021年には、オスのドラミング行動に続いてメスも管足を振り動かし、その後に産卵をしました。このことから、ドラミング行動はメスの産卵を誘発する行動、あるいは、オス自身の放精時の動きの可能性も考えられます(棘皮動物では産卵に先立ってオスが放精する場合が多い)。

今回は時間の都合で、その後に起きたかもしれないメスの行動まで確認することはできませんでしたが、今後も観察を続けて、いつかこのドラミング行動の意味を解明できればと考えています。

【飼育研究部 森滝丈也】

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