シーグラス水槽ではジュゴンが好む海草(主にリュウキュウスガモ)を展示していますが、少し前に厚く敷いた底砂に大きく陥没したような穴ができていることに気付きました。穴は私の手のひらほどの大きさ。
水槽掃除をする際に誰かが掘り返したのでは?とも思いましたが…(笑)よくよく見ると、これはレモンスズメダイの巣ですね。
画像の黄色っぽい魚がレモンスズメダイです。
スズメダイの仲間に砂に穴を掘って巣を作る種類がいます(オスが営巣し、メスを誘い込んで産卵を促す)
大きな石の下など遮蔽物のある場所を選んで巣作りすることが多いようですが、ここならリュウキュウスガモの地下茎が網目の様に広がっているので、砂を大きく掘り返しても簡単に崩れることはなさそうです。また、地下茎がちょうど良い目隠しになっているようなので、巣作りに適した場所かもしれません。
一方のリュウキュウスガモにとっても、底砂を掘り返されることで根詰まり防止が期待できるのではないでしょうか。
また、このレモンスズメダイは自然下では藻類を好んで食べるらしいので、水槽の美化担当(飼育担当)としては、リュウキュウスガモの葉上にモジャモジャ繁茂する藻類を食べてきれいにしてくれるのではないかと、淡く期待しています(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】