2017年の12月からへんな生きもの研究所のアパート水槽2号室でアバタカワリギンチャクを飼育しています(最近、種名が判明しました)
展示開始から間もなく、水槽正面のガラス面に移動して(付着面である)足盤が裏からよく観察できるようになりました。つい最近まで全く移動することなくずっと同じ場所に付着していました。
この間、1年ほどかけて徐々に足盤周囲がイボ状に変化していました。これは無性生殖(足盤分裂)で「こども」をつくっているところなのです。
実は、カワリギンチャクの仲間でこのような足盤分裂をするのは、この「アバタカワリギンチャク」だけらしく(イソギンチャクの研究者さんに教えてもらいました)この特徴から、今回、種類が特定できました。
そして、1年以上もずっと同じ場所に付着していましたが、昨日の朝、いきなり数㎝上に移動していることに気付きました…。よくよく見ると元いた場所に残されたイソギン・ベビー達には既に触手ができているじゃないですか!
親は子どもがしっかりとした形になったら場所を移動するのかもしれませんね。今後は足盤分裂で増えた子ども達の成長が楽しみです。
【飼育研究部 森滝丈也】