前回も言いましたが、ヒトデが死ねば中身をチェックするのがルーティン(笑)
これはヒトデの寄生虫であるシダムシやスイクチムシを探すためです。
今朝は前回の沖合底引き網で採集したユミヘリゴカクヒトデの中身をチェックしました。
このヒトデにはシダムシが比較的高い割合で寄生していますが(これまでに33匹中10匹で確認)この個体はどうでしょうか?
最近はシダムシが寄生しているかどうか解剖のハサミを入れてすぐにピン!ときますが、この個体は「いない」気が…
予想は当たり。
はいはいシダムシはいませんねぇ…と。
…え?
と、と、と、ちょっと待ってください!何ですと~!
思わず目を疑いましたよ。
シダムシはいませんでしたが、いつもと違う内臓の様子に視線が釘付けです(矢印)
そう、これは…まさかのスイクチムシ!間違いない!
げげぇ!
ちなみにスイクチムシはこのヒトデからは見つかったことがありません。
まさか…と興奮が大きくなってきました。
もうドキドキが止まりません。
はやる気持ちを抑えつつ、さっそく取り出して確認しました…やはりスイクチムシ。
それもこれまでに見つかっている種類とは明らかに違う…ような。
幅は5mmほど
これは、またしても…
研究者に問い合わせてみたいと思います。
前回のウデナガゴカクヒトデから見つけた2種めと今回のスイクチムシが共に未記載種であるなら、今シーズン確認したヒトデのスイクチムシ(Asteriomyzostomum属)は6種類になります。
この仲間はこれまでに記載されていたものはたった2種しかいなかったので、これは大当たりです。
うわぁ~!と、今、かなり興奮しています(笑)
この状況はなんなのでしょう。
スイクチムシはこう見えてゴカイと同じ多毛類の一群です。
【飼育研究部 森滝丈也】