リプケアLipkea sp.
国内ではこれまでに千葉県立中央博物館 海の博物館(2012年)と鳥羽水族館(2015年)の水槽内でそれぞれ1回ずつしか見つかっていない、とても珍しいクラゲです。
鳥羽の個体はずっと安定していましたが…
先日の水曜日。
私は休みでしたが水族館に所用で立ち寄ったついでに水槽をのぞくと…
カサをすぼめることはあってもこんな姿、初めて見ました。
これはもうダメかもしれない…
意気消沈しつつ、休みをはさんで2日後の金曜日。
朝一番で状態を確認しに行くと…あれ?
リプケアは何事もなかったように元通り。
リプケアは観察記録が少ないので、こんなささいな観察の蓄積も何かしらの結果に繋がるかも…知れませんね。
興味深いことはもう一つ。
先月24日にリプケアの卵らしきものを回収したとお伝えしました。
https://aquarium.co.jp/diary/archives/19400
卵は海水と一緒にシャーレに入れて、そのまま机の上に放置していました(常温)
未受精卵の場合、通常 回収後 放置しておくと翌日か翌々日には腐って崩壊してしまうものですが…
昨日、中身を処分する前に 久しぶりにシャーレの中を検鏡してみると…
何と!卵?がそのまま残っているではありませんか!それも多数が残っています。
回収から10日が経過していますが、特に外観に変化はないように見えます。
これまでに無かったパターンのようです。
これはどういう事なのか?う~ん。
もう少し経過観察を続けます。
【飼育研究部 森滝丈也】