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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

ミカドウミウシが入館しました

本日、3匹のミカドウミウシが入館しました。

体長8-10㎝ほどあり、ウミウシとしては断トツの存在感!

赤っぽい体色が美しいのですが、何と言ってもミカドウミウシの真骨頂は…艶やかに泳ぐ姿!

通常、背面内側に巻き込まれている外套膜の周辺は、刺激を受けると瞬時にパッと拡がり、波打つように動きます。

まるで踊るように泳ぎます。

まさに英名の「スパニッシュ・ダンサー」そのものの泳ぎっぷり!

(注意 通常、刺激を与えなければ泳ぎません。ご了承ください)

ウミウシの仲間を飼育する際、餌の確保が難しいのですが…このミカドウミウシの場合、水槽内で繁殖しているある種の黄色いカイメン(クラトリナカイメン?)を食べることが経験的にわかっています。

水槽の中で勝手に増えているカイメン。

育つのは目につきにくい岩陰なので、レイアウトした岩を崩して探さなければいけません。餌の確保は結構な手間。

だから岩の裏側にたくさんのカイメンを見つけたときは、非常に嬉しいですね。

この水槽では先住のキンチャクガニを飼育しつつ、カイメンもちまちま育てていました。

成長は遅くやっとまとまった大きさになり、ゆっくりと大きくなっていく姿がいとおしく感じられるようになりました。

それが、ミカドウミウシを水槽に入れると、すぐにカイメンをむさぼりはじめ…

イヤァ~!カイメンさんがぁ…あっという間に食べてしまいました。

時間をかけて育てていただけに、少しさびしい…さよならカイメン。

 それでも、ミカドウミウシはとりあえず(水族館で確保できる種類としては)このカイメンしか食べないので、仕方がありません…

ウミウシ飼育に挑戦したい方、ミカドウミウシにはクラトリナカイメンが必須です。

【飼育研究部 森滝丈也】

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