日曜日に海水取水口の掃除をおこないました。本来は春と秋におこなっていますが、今年はすっかり夏にずれ込んでしまいました。
取水口は水族館で使用する海水の取り込み口のことで、水族館前の海面に浮かぶオレンジ色のブイの5mほど下にあります。
取水口は煙突のように海底から立ち上がっていて、普段、蓋がされている先端のすぐ下から水を吸いこんでいます。放っておくと、取水パイプの内側にムラサキイガイなどの二枚貝やカイメンなどが付着するので、掃除をしなくてはいけません。
作業はダイバー3名、船上2名、設備担当者3、4名でおこないます。 この季節は植物プランクトンが多く、透明度は良くないので、掃除前でもこの濁り…
作業は、まず、煙突上部の蓋を外し、金属の長い棒を突っ込んで内部に付着した貝やカイメンなどをこそげ落としたあと、原水槽から海水を逆送させて付着物などを押し出します。
逆送時間は30分(追加でさらに10分ほど)。この間、ものすごい量の付着物が噴きあがります。
火山の噴火のよう。周囲で作業するメンバーの姿も見えなくなるほどです。
一見すると、海を汚しているようですが、噴きあがっているものは、もともと海からやってきた二枚貝やカイメンなので、ご安心を!
地味で体力のいる仕事ですが、これも水族館の大事な仕事のひとつです。
【飼育研究部 森滝丈也】