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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

ウツボのちょんまげ

ウツボのちょんまげ

昨年の春先から1年以上観察を続けている正体不明の生物?がいます。

以前も飼育日記で紹介しましたが、その生物は伊勢志摩の海日本の海ゾーンのイセエビ水槽にいるトラウツボの頭に取り付いています。

トラウツボの頭に“生えた”短い柄部にモジャモジャとしたものが付いた姿。私はこの謎生物を「ウツボのちょんまげ」と呼んでいます。

1年前と見比べれば、その成長具合がよくわかります。(2023年5月25日撮影)

(2024年6月6日撮影)

安心してください!トラウツボは元気!特に悪い影響は与えていないみたいです。

水槽にいる10匹のトラウツボのうち、「ちょんまげ」が付いているのは、この個体だけ。以前まで、擬岩の裏に隠れていることが多かったのですが、最近は、ほぼほぼ毎日その姿を見ることができます。

謎のちょんまげの正体はカイアシ類(コペポーダ)ではないだろうかと思い、研究者にたずねてみましたが、スフィリオン科Sphyriidaeのカイアシ類に似ているが、はっきりとした正体は分からないとの返事をいただきました。おそらくトラウツボから取り外して、細部を観察しないとわからないのでしょうね。

ウツボのちょんまげ(仮名)は、小さいながらも鳥羽水族館の飼育生物の多様性を担う大事な一員です。…とは言え、まだ種類不明ですが。

これからも飼育・観察を続け、種類が特定できればと考えています。

【飼育研究部 森滝丈也】

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