先月、へんな生きもの研究所にやってきた新入りの甲長10㎜ほどの小さなカニ。カイカムリの仲間だろうと思いつつも、種類を特定しないままイイジマフクロウニと同居となりました。
昨日、遅ればせながら種名が気になり観察しようと拡大したら…
おぉ、全身を覆う絹糸状の「モジャ毛」がかわいい。
正面から見ると…パーティーで見かける奇抜な「星形メガネ」をかけたような面構え。
か、かわいい…
もちろん、これはリアルに星形メガネな訳ではなく、深い切れ込みがある左右の額板(目の上にある甲の出っ張り)が大きく前方に突出しているために、見る角度によって「星形メガネ」に見えるだけですが。
でも、かわいい。
そんなかなり特徴的な姿をしているにもかかわらず、すぐには種類が判別できなかったのですが…
今朝、カニの大図鑑(CRABS OF JAPAN AND THE ADJACENT SEAS)を開いたら秒で判明しました。
ヒメキヌゲカムリ Homalodromia coppingeri でした(既に日記のタイトルで発表してますが)
本種は比較的珍しい種類のようですが、三重県の紀伊長島でも採集例はあるようですね(過去に鳥羽水族館に持ち込まれたことがあるのかは不明)。
よく探さないと見つからないかもしれませんが、へんな生きもの研究所にお立ち寄りの際はぜひ探してみてください。
【飼育研究部 森滝丈也】