皆さんこんにちは、ともちゃんです。
セイウチのポウちゃんに教えている「物体識別トレーニング」は、他の水族館のトドでやっているのを見て「ポウちゃんにもやってみよう!」と、ともちゃんが始めました。
ポウちゃんに教えていく段階はボクが進めてきましたが、3つの物体識別の正答率が上がってきたので、先輩の【いま】さんに引き継いでいます。
この引き継ぎ作業は、とても重要でとても難しいものです。
言葉の通じない動物に何かを伝えるとき、体に触れてサポートしてあげたり、ターゲットと呼ばれる目標物を用いて誘導したりするのが一般的。
こちらの思うような行動につながった時には、たくさんお魚を与えて「今の動き、良かったよ!」と伝えています。
言葉の通じる人間に何かを伝えるとき、言葉で説明して、実際に動きを見せたりすれば、同じクオリティですんなりとできるはず。
ですが、そこが難しいのです。
言葉が通じるからこそ個人個人の思いや感覚に差が表れます。
こちらの動きを統一しないと正解にたどり着かせてあげることもできず、動物を混乱させてしまいます。
ボクたちの先には動物がいて、動物の先にはお客様がいます。
お客様に正しい知識を発信するためには、動物たちに正しく伝えていかないと実現できません。
これを「トレーナートレーニング」と呼んでいます。
【いま】さんの気持ちがポウちゃんに届くように、全力でサポートするのがボクの役割です。
【飼育研究部 ともちゃん】