1月に底曳網で採集したAstrothrombus chrysanthi (コブモヅル亜科)と思われるテヅルモヅル。
盤径は1.5㎜ほどとまだまだ小さいものの、冷凍コペポーダの摂餌も確認でき、ひとまず順調に成長している様子です(この仲間は腕が分岐しません)
さて。
種名のchrysanthi(クリサンティ)ですが、これはギリシャ語の”chryso-“「黄金の」と “‐anthemon“「花」に由来すると思われます。
ところが、どう見ても「金の花」要素は低いような…
植物のキク(菊)も同じ由来(Chrysanthemum属)なので、キクに由来しているのかとも想像してみましたが、どうもしっくりときません。菊の紋章に似ているのかなぁ、と思ったり…
ところが、事実は意外なところにありました。
昨日、記載論文を読んで判明したのですが、本種は宮城県の金華山(島です)の沖合で採集された標本をもとに新種記載され、種名はこの「金華」にちなんで名づけられたそうです(記載は100年以上前)
…まさか、そんな理由だったとは!(笑)
ふと、昔住んでいたアパートの名前がウエストリバーマンション(大家さんが「河西さん」)だったことを思い出しました(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】