カガミモチウニはメスの上にオスが乗る興味深い習性を持つ深海のウニで、自然界では水深300mあたりで海底に沈んだ木を食べて暮らしています。
…のはずが、今、へんな生きもの研究所のカガミモチウニは全く重なっていません。これだったら、何の変哲もない「ただのウニ」ですよ!
去年の年末はこんなに「鏡餅」だったのに…
春先にかけて徐々に重ならなくなり、最後に見かけたのは6月4日。それから2ヶ月以上も鏡餅になっていません。どうしたことか。
実は、深海にすむウニ類の繁殖時期はあまりはっきりとしておらず、だらだらと続くと考えられています。これまで水槽の中で年中重なっていたのはそういったことが理由なのかもしれません。
今年の5月に初めてカガミモチウニの産卵を確認し、その時期を境に「鏡餅」にならなくなったので、やはり何かしらの関連があるのかもしれません。
そして先日、重なってはいなかったものの、寄り添っていたウニを試験的に重ねてみました(お見合いみたいなノリです)。
もしかしたらそろそろ鏡餅になってくれるかも…と、淡く期待したのですが、しばらくすると離れてしましました。残念。
イイ感じに見えたのですけどね。
再び生殖巣が発達して、繁殖期に入ったら重なってるくれるのでしょうか。期待しています。
【飼育研究部 森滝丈也】