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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

カガミモチウニの行動観察

カガミモチウニはメスの上にオスが乗る習性を持つ深海のウニです。自然界では水深300mあたりで海底に沈んだ木を食べて暮らしています。

2匹が重なるのはおそらく繁殖に関係する行動だと思われますが、一体どれぐらいの期間、重なり続けるのか?現在、1ペア(ジャンボちゃんとオス)の行動を観察しています。

最初、オスは44日間メスの上に乗り続け、1日だけ離れて、再びメスの上に戻り、再び12日間「鏡餅状態」に。そして再び離れました。

ここ最近の1週間は「離脱」と「鏡餅状態」を半日から1日ごとに繰り返しています。

離れても…
翌日には鏡餅

行動パターンは以下の通り。

➀重なっている間はほどんど移動しない。

②オスが降りるとメスは大きく移動する。オスはほとんど移動しない。

➂しばらくするとメスはオスの近くに戻ってくる。オスは再びメスの上に乗る。

④重なっている間はほどんど移動しない。以下、繰り返し。

この行動パターンは、おそらく、オスは摂餌のためメスから離れなければいけないが、その間にメスは他のオスを探しに行く。しかし、この水槽にはオスは1匹しかいないので、また戻ってきて、再び同じオスと「鏡餅」になる…のではないかと推察しています。

深海性のウニは繁殖期がダラダラと続く種類が多いので、カガミモチウニも繁殖期間中に複数のオスと繁殖するため、このような行動パターンになるのではないでしょうか?

【飼育研究部 森滝丈也】

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