6月に熊野灘の水深200mで採集した謎生物「カニのヒゲボンボン(仮称)」。この生物はアミヤドリムシ類の一種で、ヒメエンコウガニの第1触角に寄生しています。非常に珍しい種類(未記載種である可能性が高い)のようです。
いずれ種類を特定しなければいけませんが、まずは水槽内で生態データを集めるために観察しています(毎週月曜日に記録画像を撮影しています)。
そして、これが1週間後の8月24日の姿。わずか1週間ですが、卵(濃いオレンジ色の部分)の成長が明らかですね。
ちなみにこれはヒゲボンボンの右側面で、画像右がヒゲボンボンの前方、卵のある側が背側になります。
また、カニの触角をつかむヒゲボンボンの脚を今回、初めて撮影できました。
これは腹側から撮影した画像ですが、画像中央にある唇のような部分の奥にサメの歯のようなギザギザとした脚が薄っすらと確認できましたよ(かなり拡大しないと厳しいですが)。
【飼育研究部 森滝丈也】