熊野灘の深海で採集されるヤマトトックリウミグモ(クモの仲間ではありません)は、大きな「徳利」のような吻を持っていますが、これはどのように使うものなのか(なぜこんな形なのか)謎でした。
それが、今から6年前、偶然、イソギンチャクに食らいついている姿を見かけて、イソギンチャクを食べるための形では?と思い至りました。
それで、もう一度ヤマトトックリウミグモがイソギンチャクを食べる姿を観察してみようと、水槽の中に小型のイソギンチャクを入れて飼育を続けていますが、あれ以来、6年間、摂餌行動は全く確認できず…
それが、今朝、イソギンチャクに吻を差し込んでいる瞬間に遭遇しました。
本当に食べているのか検証が必要ですが、摂餌行動のように見えます。
極端に摂餌の目撃例が少ないのは、夜間など、目に溜まりにくい時間帯に摂餌しているからでしょうか?
ともかく、前回はこんなボケた写真しか撮影できなかったので(2014年5月撮影)今回の画像は貴重なデータになりそうです。
【飼育研究部 森滝丈也】