鳥羽水族館ではバイカルアザラシにホッケ、マアジ、カラフトシシャモを与えています(写真上)。ボールペンと大きさを比べてみて下さい。アジは50グラム程度、シシャモは20-30グラムです。
6頭のバイカルアザラシはみんな、これくらいの大きさのアジとシシャモを丸飲みにします。ただホッケは100グラムを越えるものもあり、私は真ん中の写真のように切って与えています。
それでも中にはよくエサがノドにつかえるアザラシもいます。オスのキールです。彼は食い意地がはっており、他のアザラシがエサをもらっていると飼育係の目を盗んでバケツのエサをくわえて行こうとします。飼育係が他の個体の給餌に集中していると正面からバケツに顔を突っ込むこともありますが、時には後ろから忍び寄って来ることもあります。
そんなキールですが、続けて数匹の魚を食べるとよくエサがノドにつかえます。あわてて食べるためでしょうか。そんな訳でキールには小さめのアジを選んでいます。こんなふうに食い意地がはっているのに、小さいアジを食べるのもキールのチャームポイントの一つかもしれません(下の写真はエサが欲しくて上陸してきたキールです、長谷川)。