現在、研究者とチームを組んで(チームしだむし)、シダムシの分類学的研究を進めています。
シダムシとは…もうご存じですよね(笑)、ヒトデに内部寄生する甲殻類で、三重県の熊野灘 水深300m付近からは名前の付いていない3種が見つかっています(研究が進めば2種になるかも、ですが)
さて。
前回の飼育日記で紹介しましたが、今シーズン初回の9月10日に採集した約100匹のウデナガゴカクヒトデからシダムシを3匹も見つけました。今シーズンはなかなかの遭遇率。
そして、またまた先日シダムシを見つけました!(矢印)今シーズン4匹目(総数13匹)です。
ヒトデから取り出したシダムシをうつぶせにして平らな面に置くと、中央にある突起(ミドルピース)を持ち上げたような格好になります。ミドルピースの先端にはスリットがあり、小さな第1触角を出し入れします。
これまでに確認したシダムシの画像をあらためて確認すると、確かに、どれもがヒトデの体腔中では今回の個体と同じように腹面を下にして(うつぶせ)ミドルピースを上に向けているようです。どうやら このシダムシはこの体勢でヒトデの中で成長していくようです。
観察例が増えるごとに少しずつシダムシの生態が明らかになっていきます。
【飼育研究部 森滝丈也】