ジュゴン水槽と同じフロアにあるシーグラス水槽。
野生ジュゴンの餌でもあるリュウキュウスガモを展示しています。
その隅っこでひっそりと飼育(展示?)しているのがカイメンの仲間(ゴウシュウマルカイメン?)
ご存知の方は多いでしょうが、カイメンは原始的な体制の動物で、固着生活をするため動くことはないと記述されています。
ところが、先日、いつも見るカイメンの雰囲気が微妙に違っていることに気がつきました。
ずっと気になっていました…
昨日の朝の見回り時にもその変化に気付きました。やはり大孔の大きさが変化している。
そして、その日の夕方に見ると、一部の大孔が閉じていました!
どうやら非常にゆっくりとですが、半日ほどかけてカイメンは表面の穴を開閉させることができるようです。
ちなみにカイメンの仲間は濾過食者で、体の表面にある細かな穴(小孔)から海水と一緒に栄養分を取り込み、大きな穴(大孔)から海水を出して循環させて栄養を得ています。
筋肉はないので、水の動きは体を構成している細胞が持つ鞭毛の動きで引き起こされます。
筋肉を持たないのに大孔をどうやって開閉させているのか?
また、意図的に開閉させているのか?(もちろん神経組織はないので意識はしていないでしょうが)
興味はつきません。
そして、今朝見ると大孔はさらに大きく開いていました。大あくび?(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】