去年の5月にへんな生きもの研究所の水槽内で見つかった珍種クラゲ・リプケア(Lipkea sp.)
リプケアは十文字クラゲの仲間で、泳ぐことはなく岩に付着しています。
2012年に国内で初めて千葉の博物館で見つかり、鳥羽が2例目(私が水槽の岩に付着しているのを見つけました)
その生態の多くは謎に包まれています。
からだは半透明で、カサの直径は見つけた時は1.5cmほどでしたが
最近はたっぷり餌を与えているので成長が著しいのかも。
餌を与えると、カサを巾着袋のように閉じます(ボケ画像でスミマセン)
餌を与えるたびにスッとカサを閉じる姿を見て、体のどこであっても刺激を与えたら簡単に反応するのかとずっと思っていましたが…あらためて確認してみると、そういう訳ではないようです。
カサの周囲をピンセットでツンツンしてもほとんど無反応…ツンツンツンツンツン
どうやら、口の辺りにスイッチがあるようで、ここに刺激を与えたときにカサを閉じるようです。
餌でなくても、ここに刺激を与えたらカサをスッと閉じてきます。
当然と言えば当然でしょうが、刺激を受けるたびにカサを閉じていたら、エネルギーの無駄使いになってしまうでしょうからね。
なかなか上手く出来ています。
観察記録が少ないので、こんな些細な行動記録も生態を知るデータになるはずです。
【飼育研究部 森滝丈也】