失敗してしまいました…
実は今年の春から予備水槽のカゴの中で沖合底引き網で採集したイッカクダコと種類不明のタコ(仮称:アカトラ)を飼育していました。
この2匹のタコは入館時はほぼ同じ大きさで牽制し合うこともなかったのですが、最近、アカトラの方がぐんぐん成長していていました。
イッカクダコよりもふたまわりほど大きくなっていたでしょうか。
ちなみに両者の餌は共にアサリで、魚肉は与えても食べることはありませんでした。
先日の月曜日。
いつものようにカゴの中をふと見ると、イッカクダコが見あたらない!そして、アカトラは何かを抱え込んでいます(何かはすぐわかりましたが…)
あぁ…やられた。
すぐに引き離しましたが、イッカクダコはかじられて既に絶命…襲われた直後のようでした。
結局、いったんは引き離したものの、そのまま食べさせることにしました。
こんな大きな餌をどれぐらいの時間をかけて食べるのか気になったからです。
途中で放棄するのではないか?と予想しましたが、24時間経過してもアカトラはずっとイッカクダコを抱え続け、少しずつ食べているではないですか!驚きました。
そして、本日。
既に3日(70時間以上)経過していますが、まだ食べています!
確認すると、もうほとんど食べ尽くしていましたが、これも撮影後に与え直すとまた食べ始めます。
タコが餌を食べ終わるまでの時間(特にこれほどの大きさの餌)についてはデータが少ないのではないでしょうか。
(今回は大きな失敗でしたが、せめて何らかの記録として残しておかなければ、とも思いました。ご理解下さい。)
【飼育研究部 森滝丈也】