以前、飼育日記で紹介した、ダイオウグソクムシ№5の左第5歩脚に付着した内肛動物ロクソソマ科。
おそらくロクソソメラ属の一種(矢印)。
なぜここだけ?
とにかくそこはロクソソマの秘密の花園。
萌えます。
前から気になっていたので、本日、時間を見つけてサンプリング!
水中で5号たんをつかまえて、歩脚のあたりを塩ビチューブでそっと吸引。
5号たんが元気にジタバタ動いて写真も撮れないほど。
なんだかそれに一安心したり。
そして採集したロクソソマを顕微鏡で観察。
サイズは50目盛で0.4mm
がっしりと太い8本の触手にモジャモジャと毛が生えて、かなり粗野な印象。
触手冠の中に肛門と口があって、観察していると排便したり…あぁカワイイ。
内腔動物の研究者は世界を見渡してもかなり少ないようで、まだまだ知られていないことが多いようです。
だいたい、この魅力的な生きものを指し示す日本語(和名)も無いぐらいですし。
ロクソソマの仲間は付着する相手(生物)が決まっている場合も多いそうですが、ダイオウグソクムシに付着するという報告は…おそらく無いのでは。
きちんと調べなければいけませんね。そのためのサンプリングでもあります。
ひとり立ち直前の芽体。
つま先立ちのように見える柄部の、ヒトで言えば「足の裏」にあたる箇所に足腺を確認。
芽体が足腺を持ち、足の先端で母体に付着するのがロクソソメラ属の特徴だそうです。
動きがツボにはまる。
肉眼での観察はほとんど不可能な生きものですが、その姿を生で見ればきっと皆さんも虜になってしまうはずです。