先日書き込んだウミウシ・マイスターの称号は、やはり繁殖に成功させてこそ。
ところが、ウミウシ類の繁殖・育成はかなり難しく、成功例はほとんどないハズ…
産卵自体よくするので、卵塊を目にする機会は多いんですけどね…幼生が育たないんですわ。
親の飼育も大変なのに、幼生なんてとてもとても…
でも、いつか成功の報をお届けしたいものです。
さて、先日入館したハナデンシャも早速産卵していました。
卵塊はピンク色したレースか花びらのようで、これだけでもなかなか綺麗です
数日間様子を見ていたところ…じぇじぇじぇ!孵化しました(by あまちゃん)。
ウミウシはベリジャーと呼ばれるタイプの幼生です。
成体のウミウシの仲間は貝殻が消失していますが、ベリジャー幼生期には少し巻いた貝殻(原殻)を持っています。
幼生なのでもちろんサイズはとても小さくて、今回のハナデンシャのベリジャーで殻径0.12mm(120μm)ほど。
こんな感じ↓
餌にケイ藻を与えていますが、胃のあたりを見ると食べているような…う~ん、どうだろ、しばらくこれで様子見です。
うまく成長してくれれば良いのですが(かなりハードルは高いですけど…)
このベリジャー幼生の特徴は、頭部から翼のように広がる面盤(めんばん)です。この面盤の周囲には長い繊毛が生えていてこれを使って遊泳します。餌を摂るときにも使うようですね。
面盤の繊毛を動かして動き回る姿はなかなかカワイイですよ。タイミングが合えば「へんな生きもの研究所」あたりで皆さんにも見ていただきたいですね。