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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

キテます、グソク!

最近は、色々な水族館で話題になっているグソクたち(オオグソクムシ、ダイオウグソクムシ…)。

なかなかアツいですねぇ。キテますねぇ。

 

今日は、深海で捕獲されたばかりのオオグソクムシ18匹が水族館にやってきました。

5匹の大型個体は全部メスで、6-8cm程度の小型個体10匹はオスばかり?(生殖器がはっきりしていないだけかも)

そして、残りの3匹はさらに小型(4cm)で、これはマンカ幼生。

 

オオグソクムシを含む等脚類の幼生はマンカ(manca)と呼ばれます。

マンカ幼生はほとんど成体と同じ姿をしているのですが第7歩脚がありません。

この後、脱皮して成長すると、第7歩脚がはえてきます。今回の3個体は孵化直後にしては少し大きいので、孵化して何回か脱皮、成長して第7歩脚がはえてくるのでしょうね。

 

ところで、この飼育日記で何度も書き込んでいる、今、予備水槽で成長を見守っているオオグソクムシの卵(胚)。

通常、卵は母親の育児嚢で孵化まで保護されるのですが、この卵は母親が途中で死んでしまったので母親から取り出して、ガラス容器の中で育てています。

例えば、去年の12月の胚画像を見ると、ここでも6対の歩脚がかなりはっきりと確認できますね。ところで、水族館でオオグソクの孵化のニュースが流れてきたり…と、やはり、冬がオオグソクムシの孵化シーズンなのでしょうか?

孵化に関する資料は探してもほとんど見当たらず、詳細は不明です。今後、データが蓄積すれば明らかになることでしょう。

 

紹介した卵は去年の夏から観察を続けているのですが、胚発生の速度がかなり遅い…

こりゃ孵化までに1年はかかるだろうと思っていますが、もしかしたら孵化は来年の冬なのかもしれませんねぇ…

だとしたら、まだまだ先は長い(苦笑)

 

最後に、これが今日現在のオオグソクムシ胚です(上の卵と同一のものか不明です)

ご覧のとおり、確実に少しずつ成長はしているんですけどねぇ。こんな風に、周囲に様々なグソクたちの話題があふれ、刺激的な毎日です。

やはり、キテますね グソクムシ(笑)

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